ウォーキングの効果
ウォーキングの効果

ウォーキングは、足腰への負担が少なく手軽に始められるため、子どもからお年寄りまで一緒に楽しめる「健康づくり」のための運動として最適で安全です。

大人にとっては生活習慣病の予防や体力増進などが期待できます。そして、子どもにとっては偏平足の予防や体力づくり、また、家族と一緒に季節感を楽しむといった情緒を育てる効果も期待できます。

正しい歩き方でウォーキングをすることにより、短時間でも長期間継続することで、さまざまな効果が得られます。まずは、1日20分から、週に3日以上、などからはじめ、自分のペースをつかんでいってください。

生活習慣病の予防になる

ウォーキングは、有酸素運動です。ウォーキングによって酸素需要が増加すると、肺や心臓の活動が活発になり、血流量が増加します。それにより、血管の弾力が増し、また、善玉コレステロールの増加や、脂肪燃焼の増加という効果が得られ、生活習慣病の予防につながります。激しい運動は、無酸素運動になって血圧を上げるので、生活習慣病の改善・予防にはおすすめできません。

体力がつく

体に酸素を取り入れる能力が高まることにより、循環器や呼吸器の機能が高まって、持久力がつき、防衛体力が増進します。

老化防止によい

ウォーキングをすることにより、筋力がアップします。「老化は足から」と言うように、上半身より下半身の筋力の方が早く落ちると言われています。ウォーキングによって、筋肉からの信号が脳を活発化させます。ウォーキングによって、筋力アップ、脳の活性化が期待できるため老化防止に効果的です。

ストレス解消になる

ストレスは、心身に悪影響を及ぼします。きれいな景色を見ながら、仕事や家事を忘れ楽しくウォーキングすることにより、心身ともにリラックス・リフレッシュできるホルモンが分泌され、適度な疲れと爽快感がストレス解消につながります。

ウォーミングアップとクーリングダウン
注意

ウォーキングの前にはウォーミングアップを十分に行い、筋肉や腱を伸ばし、けがや故障を防ぎましょう。寒い時期には、少し長めに行い、十分に体を温めましょう。

また、ウォーキングした筋肉には、乳酸などの疲労物質がたまっていて、それが筋肉痛をおこす原因になります。

明日へ疲れを残さないためにも、ウォーキングの後には念入りにクーリングダウンを行い、快適なウォーキングを継続しましょう。

ウォーミングアップとクーリングダウン

ウォーミングアップとクーリングダウンの時は、ストレッチをして筋肉や関節、腱をほぐします。

ウォーキングの途中で、足の動きが鈍くなったり、足のすねに疲れを感じるようなときにもストレッチを行いましょう。軽い屈伸や前屈、アキレス腱伸ばしや足首回しなどを行うだけでもリフレッシュできます。

ストレッチには、伸ばす、引っぱるといった意味があり、今、ストレッチ(伸ばしている)筋肉はどこか?ということを意識して行うことで、より効果が得られます。

まず始めは、大きな筋肉から勢いをつけずにゆっくりと行って、全身をくまなくストレッチします。特に、足首、アキレス腱、ひざは念入りに行って下さい。痛みを感じるまでする必要はなく、気持ちいい程度の筋肉の伸びを感じたところで、体の動きを止め、ゆっくりと呼吸をしながら10~20秒ほどリラックスすることがポイントです。

ここでは、基本的なストレッチや準備・整理運動を紹介します。

全身のストレッチ

まっすぐに立ち、背筋を伸ばします。次に、かかとを上げながら両手を頭の上にあげて背伸びし、全身を伸ばす。気持ちよく伸びたところで10秒ほど停止し、ゆっくりと呼吸する。

足踏み

その場で足踏みをし、ひざをだんだん高く上げ、手の振りも大きくしていき頭の上まで手を振り上げる。背筋を伸ばしてゆっくりと大きく足踏みをする。(10~20回)

体側のストレッチ

足を肩幅に広げてリラックスした姿勢で立つ。両手を頭の上にまっすぐあげ、手の指を組み合わせ、上体を横にゆっくりと倒していき、体側を伸ばす。気持ちのいいところで、10秒ほど停止し、ゆっくりと呼吸する。左右ともに行う。

肩と首のストレッチ

片方の腕をひじを曲げずに胸の前の位置で、もう片方の腕でかかえるように引き寄せる。痛みを感じない程度に引き寄せ、そのまま10秒ほど停止し、ゆっくりと呼吸する。左右ともに行う。

次に、首を前後左右に曲げ伸ばしをする。それぞれ10ほど停止し、ゆっくりと呼吸する。さらに、ゆっくりと一回転させたり、真っすぐ前を見て肩を上下に動かし、肩や首の筋肉をほぐす。

脚のストレッチ

脚を前後に大きく広げて立ち、後ろ脚のひざを地面につけるようなイメージで、前脚のひざを曲げながら背筋を伸ばしたまま体を沈める。できるところまで沈んだら、あとは、10秒ほど停止し、ゆっくりと呼吸する。左右ともに行う。

足の振り出し

手を腰にあてて立ち、ひざが伸びるように足を10回程度振り出す。左右行う。

次に、つま先を左右5回づつ回転(大きな円を描くようなイメージで)させ、足首もストレッチする。

上体のストレッチ

足を左右に肩幅程度に開き、両手の指を組んで裏返して、前方へぐっと伸ばす。そのまま上体を右側へゆっくりと回し(後ろを見るようなイメージ)、10秒ほど停止し、ゆっくりと呼吸する。左右ともに行う。

ウォーミングアップもクーリングダウンも基本的に同じストレッチで十分ですが、座って靴を脱ぎ、次のようなマッサージを行うのも効果的です。

  • つま先から足の指全体を両手を使って、曲げたり、回したり、引っぱる
  • 頭、かかと、足の甲、アキレス腱をもみほぐす
  • ふくらはぎを両手で挟むようにしてもみほぐす
  • 血液を足元から心臓に戻すようなイメージで、ふくらはぎからだんだん脚の付け根の方に手を移動させてもみほぐす