ウォーキングは身体に大きな負担をかけることなく誰もが行うことができる有酸素運動です。私たちは、一人でも多くの道民の皆様にウォーキングの楽しさを知って頂き、楽しみながら健康づくりをして頂くことを願っております。しかし、体に優しいウォーキングといはいえ、その人の健康状態によっては、歩く距離や路面、休憩時間の取り方などに配慮が必要なこともあるのです。
病気の治療・経過観察のために、医療機関受診を続けている方もいらっしゃると思います。病気の種類によっては、安静を求められる人もいれば、積極的にウォーキングを行うことを勧められる人もいます。医療機関受診中の方は、自分の病気がどちらのタイプなのかを主治医の先生に相談してみることをお勧めします。きっとその人にあったウォーキングを主治医の先生が教えて下さるはずです。
主治医の先生がいない方は、以下に示した自覚症状がないかどうかをチェックしてみてください。下記の欄内に運動よりも安静が望ましいとされる病気の代表的な自覚症状を記載しました。「あれっ、自分にはこんな症状がある」と思った方は、一度近くの医療機関を是非受診してみてください。今の自分の健康を振り返ることは、健康づくりへの大切な第1歩です。
- のぼせ感がある。顔面が紅潮する。頭が痛くなる。
- 運動すると、胸が締め付けられる感じがする。胸が痛くなる。
- 安静にしていても、胸が締め付けられる感じがする。胸が痛くなる。
- 運動すると息が苦しい。安静時も息苦しい。
- 歩き続けると、足先が痛くなる。しびれる。足を引きずるようになる。
- 腰が痛い。
- 膝が腫れている。痛みがある。
- 股関節に痛みがある。
- 足先がしびれる。
- 体がだるい。疲れやすい。
- 体にむくみがある。
- よくふらつく。転びやすい。
- 歩き方が以前と変わった(前後、左右の歩幅など)
- 気がふっと遠くなる。気を失ったことがある。
- 空腹時や運動時に、手の震え、冷汗、動悸が出現し、糖分摂取で回復したことがある。
持久力を向上させるためには、無理に「きつい」と感じるような強い運動をする必要はありません。
自分が「ややきつい」と感じる強さで運動することで、安全に持久力を向上させることができます。
「速歩」を例に「ややきつい」という運動の強さを説明すると、以下のようになります。
- いつも歩いているより速い
- ちょっと息が弾むが、笑顔が保てる
- 長時間運動が続けられるか少し不安に感じる
- 5分程度で汗ばんでくる
- 10分程度運動すると、すねに軽い筋肉痛を感じる
これから運動を始める方は、「かなり楽である」と感じる強さから始め、少しずつ強さを増して、「ややきつい」強さでの運動を目指しましょう。
無理のないウォーキングをするためには、心拍数を目安にする方法もあります。 |
年齢別の目標心拍数の目安は以下の表のとおりとなります。参考にしてください。
年齢 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 |
1週間分の合計運動時間 | 180分 | 170分 | 160分 | 150分 | 140分 |
目標心拍数(拍/分) | 130 | 125 | 120 | 115 | 110 |
- 起きてすぐは血圧が最も高くなる時間帯ですので、ご高齢の方や体調に不安のある方は、特に避けましょう。
- 空腹時は血糖値が低下しているため、立ちくらみを起こす可能性があるので避けましょう。朝食前にウォーキングする場合は、低血糖状態にならないように飴をなめるなどするとよいでしょう。
- 食事直後も避けたほうがいいでしょう。
- なんとなくだるい・疲れている
- 寝不足だ
- 前日のアルコールが少し残っている
- ひどく疲れている・だるい
- 脈拍が非常に多い・少ない・乱れている
- 熱っぽさや頭痛がある
- めまいや吐き気がある
- 胸の痛みや動悸がする
- 息切れがする
- 関節や筋肉が痛い
- 疲れた
- 胸が痛い・苦しい
- 頭が痛い
- 吐き気や寒気がする
- 冷や汗が出る
- 意識がぼんやりする
- 筋肉がけいれんする(足がつる)
ウォーキングを楽しむ前に